『天にまします我らの父よ!』
大倉信師
“Our Father who is in Heaven!”
by Pastor Makoto Okura
この度の訪韓を通して、私の父について今まで知らなかったことを知りました。兄や甥が言うには、私の父はかつて日本でプロのボクサーとして闘っていたというのです。55歳になって、それまで知らなかった父の経歴を知るということは、なかなかの驚きでした。
ちょうど第二次世界大戦が終わった1945年、父の年齢は23歳。調べてみると、その終戦と共に進駐米軍の慰問や在日朝鮮人連盟が主催するボクシングの興行が盛んになされていたとのこと。父はその時代に日本のリングに上がっていたのかもしれません。
当時、李明稙の息子として見られていた父。きっとどこに行っても「李明稙の息子」と呼ばれたことでしょう。「お父さんの跡を継ぐのでしょう」と何度、きかれたことでしょうか。しかし、父は日本に渡り、ボクサーとなりました。
父はなぜソウルを離れ、日本に向かったのでしょうか。何が父を、リングに向かわせたのでしょうか。彼は何を心に思い、サンドバックを打ち続けたのでしょう。私は父に会って、なぜボクサーとなったのかと聞きたくなりました・・・。
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